Kamiの本棚

筆者が読んだオススメの本を紹介します。人生に彩を。

号泣必死の恋愛小説【君の膵臓(すいぞう)をたべたい/住野よる】

どーも。Kamiです。

 

皆さん、最近はいつ涙を流しましたか?

僕は最近は涙もろくて、ちょっとしたことでも涙が出そうになります。

例えば、お母さんと手をつないでる子どもを見たとき。友達の結婚式。『はじめてのおつかい』を見たとき。

…はい。歳ですね。(笑)

でも、泣きたいときは泣いたらいいじゃないですか。涙はストレス解消になるらしいですよ。涙の数だけ強くなれる。(笑)

 

ということで今回紹介するのは、そんな泣きたい人にオススメの小説、『君の膵臓をたべたい』です。

いやぁ、これは泣きましたね。切ない。

正直、本の題名ではさっぱり内容が読めません。下手したらホラー小説かなと思うぐらいです。

しかし、もちろんこの題名にも意味があって、読後にこの題名を思いだすとまた泣けてきます。

著者は住野よるさん。本作が処女作です。

 

主人公は【僕】。(本名は最後に出てきますので、読んでからのお楽しみ!あと、【】でいろんな呼び方で表現されています。)

ヒロインは山内桜良(やまうちさくら)。

「君の膵臓を食べたい」

【僕】が図書館で図書委員の仕事をしていると、桜良がおかしな発言をした。

独り言かと思い無視しようかと考えたが、2人しかいないため、それは【僕】に向けて発せられた言葉であった。

怪訝に思いながらも、反応すると、「昔の人はどこか悪いところがあると、他の動物のその部分を食べた」という。

つまり、桜良は膵臓が悪いということだ。

2人の出会いは4月。

【僕】が盲腸の手術後の抜糸のために病院に訪れた時だった。

ロビーの椅子に1冊の文庫本が置かれているのに気付いた。

どんな本だろうと気になり中を開くと表紙に『共病文庫』と書かれ、さらに中をのぞくと、『膵臓の病気でもうすぐ死ぬ』と書かれていた。

どうやら闘病日記らしいと感じた【僕】は、見てはいけないと思い、本を閉じた。

それと同時に頭上から声が降ってきた。

顔を上げると、そこにあったのはクラスメイトである桜良の顔だった。

桜良はそれは私のだと言い、みんなには内緒にしてと言った。

【僕】は驚きで言葉を失っていた。

その日をきっかけに、2人だけの秘密の物語が始まっていく…

おとなしい【僕】と猟奇的な桜良の切なさが溢れ出す、感涙の恋愛小説。

 

冒頭で出てくるので、先に言っておきますが、桜良は亡くなります。

この書き出しも正直、珍しいなと思いました。

それを踏まえて物語を進めるのですがそれでも、いや、最後が分かっているだけに途中からとても切なくなります。

それでも決して、悲しい終わり方じゃなく、爽やかな涙を流せる小説です。

最近の言葉で言うと、エモいです。(笑)

春になる前にぜひ読んでみてください。

それでは(^^)/~~

 

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