クリスマス・ボックス/リチャード・P・エヴァンズ/笹野洋子=訳
どーも。Kamiです。
皆さん、お子さんはいますか?
子どもってかわいいですよね。
僕には甥っ子と姪っ子がいるんですが、ほんとかわいいです。完全に叔父バカです。
でも子どもって何にも考えてないように感じるんですけど、びっくりするくらい敏感で、こっちがあんまり寄ってったら嫌がられるんですよね。
最近は幼児虐待のニュースも嫌というほど報道されていますね。
そういうニュースを聞くたびに、やりきれない気持ちになってしまいます。
僕自身、子どもがいる訳じゃないので、親の気持ち、大変さは正直分からない部分が多いです。
それでも、子どもという弱い者を虐待することは到底許されるものではありません。
こんな心にゆとりがなく、世知辛い世の中で、本当に大切なものは何か思いださせてくれる小説が今回紹介する小説、『クリスマス・ボックス』です。
著者はリチャード・P・エヴァンズさん。訳は笹野洋子さん。
ちなみに、クリスマス・ボックスというのはクリスマスで使うものをしまっておく箱らしいです。
海外でベストセラーになった小説ですが、僕は正直、海外の小説には少し抵抗があります。
遠まわしな言い方、っていうかアメリカンジョーク的な表現だったりが分かりにくいんですよね。(-_-;)
小説は比喩が大事って言いますけどそういうオシャレで遠まわしな言い方が気になって、内容が入ってこなかったり。
でも、この小説はすごく読みやすいです。本自体も分厚くなく、2、3時間で読めると思います。
著者の体験談ということで、日記みたいな書き方ですけど、本当に実話なのか真意の程は分かりません。
自分の子どもに向けて書き、自費出版したところ、たちまちベストセラーになったみたいです。
さて、内容ですが…
主人公は『わたし』ことリチャード・P・エヴァンス。
妻はケリー。娘はもうすぐ4歳になろうとしているジェナ。
学生時代に結婚して、結婚か1年3か月後に娘が生まれた。
卒業する直前に郷里の知り合いに一緒に仕事をしないかと誘われ、生まれ故郷のソルトレークに戻って来た。
しかし、新しい事業に貯えをつぎ込んでしまい、事業も初めのうちは十分な利潤をあげられず、3人は倹約して慎ましい生活を余儀なくされた。
やりくりに関しては、妻のケリーが達人になっていたので不自由なく暮らすことができた。
だが、住まいに関しては別である。3人家族のエヴァンス家にとって、寝室が1つの狭いアパートでは、どうしてもスペースが足りなかった。
クリスマス前のに家が狭いと話題になり、引っ越しすることを考え始める。
ある日、ケリーが新聞の広告欄にとある記事を発見した。
『大通りの大きな屋敷に住む老婦人が、食事の支度、簡単な家事、庭仕事のできる住み込み夫婦を求めています。個室提供。祝祭日休み。乳幼児歓迎。 ミセス・パーキン』
これを読んだ2人は思案の末、住み込むことを決める。
引っ越し先の家主メアリーアン・パーキン(メアリー)の家はヴィクトリア風の立派な邸宅で1人で住んでいた。子どももいないとのことだった。
用意された部屋は、東棟の2階で、屋根裏部屋や家具も用意されており、3人で暮らすには十分な広さがあった。
リチャードが屋根裏部屋を片付けようと上がると、そこで子ども用のゆりかごや古いクリスマス・ボックスを発見する。
子どもはいないと言っていたメアリー邸でのクリスマス・ボックスの意味とは?
なぜメアリーはエヴァンス家族を住み込みで住まわせたのか?
涙が溢れ、哀切この上ない感動小説。
本作は3部構成の1作目ですが、本作だけでも分かる内容になっています。
僕は気になって、すぐに2作目と3作目も買ってしまいました。
忘れていた大切な何かを思いださせてくれる感動の小説です。
ぜひ、読んでみてください。
ではまた(^^)/~~
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