府中三億円事件を計画・実行したのは私です。/白田
どーも。Kamiです。
皆さん、日本には未解決事件が多数あるのをご存知ですか?
グリコ・森永事件や足利事件、八王子スーパー強盗殺人事件に最近のものでは王将社長射殺事件。
もう時効になった事件もありますが、どの事件も未だに犯人が捕まっていません。
その中でも、日本の犯罪史上最も衝撃的だった事件の1つに『府中・三億円事件』があります。
現金輸送車に積まれた東芝従業員のボーナス3億円(現在の価値では20億円)が偽の白バイ隊員に強奪された事件です。
この犯罪は劇場型犯罪と呼ばれ、被害者のいない犯罪とも言われています。
なぜ、お金を奪ったのに被害者がいないかというと、東芝従業員のボーナスは保険がかけられており、保険会社から支払われて、その保険会社も日本以外の保険会社に再保険をかけていたため、そこから支払われました。
そのため、日本での金銭的に損害を被った人はいないということになります。
しかし、実際にはこの事件で容疑者と疑われた少年が自殺しており、捜査の過労により、殉職した警察官2名がいます。
また当時は学生運動が盛んに行われており、それも助長して犯人をヒーロー扱いするような声もあったと言われます。
現に、この事件は今でも様々な本や、ドラマなどの作品にもなっています。
今回紹介する作品はその三億円事件の犯人の告白小説『府中三億円事件を計画・実行したのは私です。』です。
著者は白田さん。
この作品はネットに投稿された小説が話題になり、書籍化されました。
小説といえど、冒頭の『告白させていただきます。…….府中三億円事件を計画・実行したのは私です。』に始まる本書は十分に引き付けられる書き出しですし、内容もほんとに犯人じゃないのかと思わせるような内容です。
僕もこの事件についてそんなに詳しくないのですが、もし僕が刑事でこの告白文を読んだら、著者に事情聴取に行くと思います。(笑)
まぁ時効を迎えた今ではこの件で任意同行も逮捕することもできないですけど。
前置きが長くなりました。
事件自体は有名なので、小説としての内容を軽く紹介したいと思います。
主人公は犯人で著者の白田。
大学2年生の白田は大学には友達があまりおらず、大学内では学生運動も盛んなため、授業をさぼる日が増えていた。
いつも遊ぶのは数少ない昔からの友人、少年Sこと省吾。
そう。やはり自殺した少年Sは犯人と密接に関わっていた。
省吾は大学には行かず、暴走族に入っていた。
白田も高校時代は同じ暴走族に入っていたが、白田は大学入学とともに脱退し、省吾は就職しながら暴走族を続けていた。
ある日2人で、興味本位で、学生運動が行われている白田の大学に向かった。
そこで、白田が1回しか行ったことのないサークルの知り合い、橋本京子と出くわす。
京子を一目見て気に入った省吾はその場で、喫茶店に行こうと誘う。
この出会いをきっかけに、あの伝説の未解決事件へと進展していく。
本作は犯人の告白文ということで犯人目線で書かれているため、詳細な描写も描かれています。
真相は未だに闇の中ですが、この本の著者へのインタビューでも犯人ですと告げているそうです。
ぜひ読んでみてください。
では(^^)/~~