圧倒的なリアリティサスペンス【スマホを落としただけなのに/志駕晃】
どーも。Kamiです。
皆さん、落とし物ってしたことありますか?
財布や携帯電話や、鍵だったり。
僕は幸いあんまり大きな落とし物をしたことはないんですけど、小銭入れを落としたことはあります。
あと家の鍵を無くして、家に入れなかったことがあります。鍵は会社にあったんですけど。(-_-;)
やっぱり、今まであったものを無くすことは、少なからずショックですね。
それが普段使うものであればあるほど、焦りますよね。
今回紹介するのはそんなとある落とし物から、大きな事件に発展するという、ミステリー小説『スマホを落としただけなのに』です。
そうです。スマホを落とすんです。
スマホは現代ではなくてはならないツールですよね。最近は固定電話を引く人も少なくなってきていますし、公衆電話を使おうにも連絡先は全てスマホに入っているって人も多いと思います。
仕事でもスマホは使うし、無くなったら困りますよね。
でもそんな日常に起こりえる出来事をスリル満点なミステリー小説として表現されているのが本作になります。
著者は志駕晃(しがあきら)さん。
ニッポン放送でプロデューサーなどに就かれてきた方らしいです。
どうりで、現代的でエンターテイメント性が高い小説だと思ったんですよね。映像化も視野に入れてたんじゃないかな。
さて、小説の内容ですが、本作は主に2人の視点で物語が進んでいきます。
一つはスマホを落とした側の視点。もう1つはスマホを拾った側の視点。
主人公はスマホを落とした側の稲葉麻美(いなばあさみ)。『落とした側』という言い方をしていますが、実際にスマホを落としたのは麻美の彼氏である富田誠(とみたまこと)です。
拾った側はある男。(犯人なので名前は記載しません。)
ある男がタクシー内で拾ったスマホの待ち受け画面にはカップルのツーショット写真に設定されていた。
そこに着信が入った。ディスプレイを見ると『稲葉麻美』と表示されている。
電話に出てみると若い女性の声で、「富田誠の電話じゃないんですか?」と問われる。
男は先ほどこのスマホを拾った旨を説明する。
すると麻美はスマホを返してもらいたいので後ほど連絡すると言った。
男は待ち受け画面に設定されている女性が稲葉麻美であると判断し、自分のタイプの女性だったため興味を覚えた。
どうにかして、この女性とお近づきになりたい男はスマホの中身を開こうとするが、4桁のパスコードを入力する必要があるため開けないでいた。
そこでまず検索エンジンで『稲葉麻美』と検索すると、Facebookで同じ名前で待ち受け画面と同じ写真の人物を発見する。
麻美はプロフィールで個人情報は晒していなかったが、麻美の友達ページで待ち受け画面のもう一人の人物、富田誠の画像を見つける。
富田誠のプロフィールを見てみると、誕生日は12月04日。そこでパスコードを『1204』と入力してみるとあっさりロックが解除されてしまった。
ロックが解除されたスマホはもはや裸同然だった。写真や電話帳メールの履歴など。また、写真の位置情報サービスによって、どこでいつ撮られた写真なのかまでわかってしまう。
麻美の個人情報を入手した男はそれを使い、麻美の監視を始める。
そしてその男によって、異常な事件へと展開していく…。
恐怖のリアルサスペンスミステリー。
この小説は本当にリアルです。リアルだからこそ、そこら辺のホラー小説より怖いかもしれません。
某タレントのLINEが流出したとテレビで話題になりましたが、こういうところから流出するんだなって思いました。
そして、ハッカー怖えって思いました。(;'∀')
続編も出ているので、そちらも気になりますね。
映画にもなった本作ですが、ちょっと怖くて見ていません。(笑)
情報を発信できるツールが増えて、いろんな人と繋がることができる今、もう一度セキュリティ、個人情報についてしっかり考えてみてもいいかもしれませんね。
ぜひ読んでみてください。
それでは(^^)/~~