Kamiの本棚

筆者が読んだオススメの本を紹介します。人生に彩を。

胸が熱くなる感動のお仕事小説【空飛ぶタイヤ/池井戸潤】

どーも。Kamiです。

 

いきなりですが皆さんは仕事にやりがいはありますか?

誇りをもってやっていますか?

 

僕は、……日によります。(どん!)

今は昔と時代が変わり、いろんな働き方がありますよね。

場所も仕事内容も変わってきています。

人の数だけ働き方がありますし、仕事に対する優先順位が違ってもいいと思います。

仕事は生活するための1つの手段という見方もできるので、自分の意思で決めれると思います。

でも、多くの人がサラリーマンとしてどこかの企業に属し、お金を稼いでいますよね。

僕もそのうちの1人ですけど。

そんなサラリーマンの方にぜひ読んでいただきたい小説が『空飛ぶタイヤ』です。

著者は池井戸潤さん。

ついにこの方です。

半沢直樹下町ロケットなど多くの作品がドラマや映画にもなっていますね。

本作も昨年映画化されました。

本作だけではなく池井戸さんの小説はサラリーマンの方はどれも面白いと思います。本当にハズレがありません。

僕は池井戸さんの小説もハマってしまいほとんど読みました。

今は下町ロケットの新刊の文庫化待ちです。

ハズレが無いという池井戸潤さんの小説ですが、まずオススメしたい作品が本作になります。

 

主人公は赤松徳郎(あかまつとくろう)。

中小企業である赤松運送の社長。

事故は突如発生した。

赤松は取引先の応接室で商談をしていた。

約1時間の商談だったが、その間に会社から7件の着信履歴があった。

お折り返し電話をすると、社員が人身事故を起こしてしまったと言う。

急遽予定をキャンセルして、急いで帰社する最中に再度電話が鳴った。

すると今度は事故の相手方が亡くなってしまったとの連絡だった。

赤松は絶望のあまり、その場でうずくまってしまう。

崩れそうになりながら、会社に戻った赤松に、さらに衝撃の事実が告げられる。

事故の詳細は、トラックがブレーキを踏んだ瞬間にタイヤが飛んだという事だった。

タイヤが飛んだ可能性はいくつかあったが、赤松は整備不良が原因の可能性が高いと考えた。

そこで白羽の矢が立ったのが整備士である門田駿一(かどたしゅんいち)だった。

門田は入社3年目の金髪でピアスもしており、どこかひねた目をした男だった。

すぐに門田を呼び出し問い詰める赤松だったが、返事もろくにせず反抗的な態度を示す門田に、クビだと言い放ってしまう。

 

数日後、社員の宮代直吉(みやしろなおきち)が赤松に門田のことで話があると訪ねてきた。そこで差し出されたのは1冊のバインダーだった。

表紙には「整備手帳」と「門田俊一」の文字。さらにそれを開いてみると、点検シートなるものが綴られていた。その点検シートの中には事故を起こしたトラックの車両番号も記載されており、よく見ると制定の点検項目に加え、門田オリジナルの点検項目も記載されていた。つまり法で定められた規定より格段に厳しいチェックが入っていたのだった。

門田の普段の態度で勝手に整備不良だと決めつけてしまった赤松は激しく後悔し、すぐに門田の家に向かう。

門田の家には門田の奥さんと思われる女性がいた。さらには妊娠もしていることに気づいた。

その女性に話を聞くと今は門田は日雇いの仕事に出かけていると言う。また家では赤松のことをよく話すそうで、なかなか就職が決まらなかった自分を拾ってくれたと恩を感じていると話していたということだった。

赤松は唇を噛みしめながらアパートを後にし、門田を探しに向かう。

そして門田を見つけた赤松は頭を下げ謝罪し、会社に戻ってきてくれと懇願するのだった。

門田が会社に戻り、整備不良ではないと確信した赤松だったが、警察や世間は事故を起こした会社への風当たりは強かった。

そして赤松は事故の原因を究明するために立ち向かうことを決意する…

巨大企業と弱小運送業者のプライドと意地がぶつかり合う、感動のエンターテイメント巨編。

 

この小説は分厚いです。800頁を超えます。

僕の本は1冊にまとまっていますけど、上下巻で出版している文庫もあります。

でも、話にのめりこんであっという間に読み終わってしまいます。

多分、時間があったら2、3日で読み終わるんじゃないかなぁ。それぐらいページをめくる手が止まりません。

ちなみに本作は実話をもとにしています。

どの会社かはググってみてください。(笑)

やっぱり仕事に一生懸命な人はどんな業種でもかっこいいですよね。

僕もそんな熱い男になりたいと思いながら、休みの日はぐーたら過ごしております。( ー`дー´)キリッ

ほんとにおもしろいのでぜひ読んでみてください。

では(^^)/~~

 

古書と人の秘密が交錯する青春ミステリー【ビブリア古書堂の事件手帖/三上延】

どーも。Kamiです。

 

皆さんは本屋さんには行きますか?

このブログを読んでる人は行く人が多いんじゃないかと思います。

僕も例外なく本屋さんに行くんですが、もちろん新書店にも行きますが古書店や古書の転売会によく行きます。

新書店は流行りの本や新刊をチェックするのに行きます。

あと店によってオススメの本が違ったりするんで、とりあえず入ることが多いです。

古書店のいいところは、思いがけない本との出会いがあるところです。

僕は気に入った作家さんの小説を読んだら、その人の本ばかり買ってしまうことが多々あるんですけど、そうすると同じジャンルの本に偏ってしまいますよね。もちろん、読書は好きな本を読むべきですけど、価値観を広げるという意味でも、僕はいろんな作者さんの本を読みたいって思っています。

古書店は普段目につかないような新しい(古い)作家さんの本が目に入ってくるので、意外な発見があります。

またその中では、すごく昔の本なのに今でも十分共感できる本だったり、逆に今では考えられないなという内容の本もあったりで考え方に奥行きが出るような気がしてきます。

 

…とまぁ偉そうなこと言ってますけど、実は安いからっていうメリットが一番大きかったり、小さかったり。(笑)

それに、個人的にですが昔の作家さんの本は読みにくいことは多いです。(僕の語彙力の無さも問題ですが。)

 

そんな「古い本もいいな」って思わせてくれた小説が今回紹介する『ビブリア古書堂の事件手帖』です。

この本は僕がまだあまり本を読んでない頃、なんとなく読みやすそうだなって思って手に取った本です。なので、小説としてはかなり最初の方に読んだので、個人的に思い入れが強い本です。

本作はシリーズ作品となっていて、小説では7巻刊行されています。

ちょっとライトノベル系の本なので人によっては好き嫌いが分かれるかもしれませんが、夏目漱石太宰治など誰もが知っている古い文豪の小説を扱っていたりするので、教科書に載っているような名作について分かりやすく学ぶ機会になると思いますよ。

あと、この小説で一番いいのが、ヒロインの栞子さんが可愛い。(笑)

表紙にイラストは描いてありますけど、表情なんかは自分の頭でイメージするしかないのですが、そういった表情や仕草も自分の妄想の中ではめっちゃ可愛いです。(笑)

それに…… 

 

……いや、もうやめときます。(笑)感情が溢れて申し訳ありません。

そろそろ内容の紹介に移ります。

 

所は北鎌倉。 

主人公は五浦大輔(ごうらだいすけ)。

母と2人暮らしの23歳、無職。

大学生時代に建設会社から内定を貰っていたが、就職前にその会社が倒産してしまい、そのまま就職せずに実家に住み着いていた。

大輔の実家は『ごうら食堂』という食堂を経営していた。主に大輔の祖母が1人で切り盛りしていたが、一年前に祖母が他界したのを機に閉業し、今は物置と化していた。

 

そしてヒロインは篠川栞子(しのかわしおりこ)。

同じく北鎌倉駅の近くにある年季の入った古本屋、『ビブリア古書堂』の店主である。

高校生の妹と2人暮らし。

以前は栞子の父が経営していた店だったが、父が他界した後、後を引き継いでいた。

 

大輔は以前からビブリア古書堂の存在を知っていたが、入ったことはなかった。

というのも、大輔には子どもの頃から、活字を読むと気分が悪くなるという特殊な体質があったためだ。

しかし、高校生の頃この店の前を通った際、生き生きと楽しそうに本を読んでいるきれいな女性のことを記憶していた。

 

そんなある日、祖母の遺品を整理することになった。

祖母は読書家でかなりの本を持っていたが、母がほとんどを老人ホームに寄付することに決めていた。

その本の中にとある書き込みがあるのを発見した。

本は漱石全集の『それから』。

表紙の見返しに「夏目漱石 田中嘉雄(たなかよしお)様へ」と書いてある。

母は本物の夏目漱石のサインだったらすごいと目を輝かせていた。

大輔は半信半疑で本をよく見ると、本の隅に「ビブリア古書堂」と記載されていることに気づいた。

その印字を見た大輔の脳裏にあの美女の姿がよぎった。

大輔はすぐに準備し漱石全集を抱えて、ビブリア古書堂へ向かった…

 

田中嘉雄へのメッセージの謎とは?

大輔は栞子と出会い、どのように物語が進んでいくのか?

本の秘密と人々の物語が入り混じる青春ミステリー小説。

 

この小説はとにかく栞子さんがかわいい。(まだ言うか(笑))

あと、名作と呼ばれる本のヒストリーや教養が描かれているため、楽しみながら学べると思います。

僕は正直、物語が面白くて、名作の雑学はあまり頭に入っていませんけど。(-_-;)

映画化もされて、僕は見に行けてないんですが、絶対DVD借りて見ます。

皆さんもぜひ読んでみてください。

では(^^)/~~

 

圧倒的なリアリティサスペンス【スマホを落としただけなのに/志駕晃】

どーも。Kamiです。

 

皆さん、落とし物ってしたことありますか?

財布や携帯電話や、鍵だったり。

僕は幸いあんまり大きな落とし物をしたことはないんですけど、小銭入れを落としたことはあります。

あと家の鍵を無くして、家に入れなかったことがあります。鍵は会社にあったんですけど。(-_-;)

やっぱり、今まであったものを無くすことは、少なからずショックですね。

それが普段使うものであればあるほど、焦りますよね。

今回紹介するのはそんなとある落とし物から、大きな事件に発展するという、ミステリー小説『スマホを落としただけなのに』です。

そうです。スマホを落とすんです。

スマホは現代ではなくてはならないツールですよね。最近は固定電話を引く人も少なくなってきていますし、公衆電話を使おうにも連絡先は全てスマホに入っているって人も多いと思います。

仕事でもスマホは使うし、無くなったら困りますよね。

でもそんな日常に起こりえる出来事をスリル満点なミステリー小説として表現されているのが本作になります。

著者は志駕晃(しがあきら)さん。

ニッポン放送でプロデューサーなどに就かれてきた方らしいです。

どうりで、現代的でエンターテイメント性が高い小説だと思ったんですよね。映像化も視野に入れてたんじゃないかな。

 

さて、小説の内容ですが、本作は主に2人の視点で物語が進んでいきます。

一つはスマホを落とした側の視点。もう1つはスマホを拾った側の視点。

 

主人公はスマホを落とした側の稲葉麻美(いなばあさみ)。『落とした側』という言い方をしていますが、実際にスマホを落としたのは麻美の彼氏である富田誠(とみたまこと)です。

拾った側はある男。(犯人なので名前は記載しません。)

 

ある男がタクシー内で拾ったスマホの待ち受け画面にはカップルのツーショット写真に設定されていた。

そこに着信が入った。ディスプレイを見ると『稲葉麻美』と表示されている。

電話に出てみると若い女性の声で、「富田誠の電話じゃないんですか?」と問われる。

男は先ほどこのスマホを拾った旨を説明する。

すると麻美はスマホを返してもらいたいので後ほど連絡すると言った。

男は待ち受け画面に設定されている女性が稲葉麻美であると判断し、自分のタイプの女性だったため興味を覚えた。

どうにかして、この女性とお近づきになりたい男はスマホの中身を開こうとするが、4桁のパスコードを入力する必要があるため開けないでいた。

そこでまず検索エンジンで『稲葉麻美』と検索すると、Facebookで同じ名前で待ち受け画面と同じ写真の人物を発見する。

麻美はプロフィールで個人情報は晒していなかったが、麻美の友達ページで待ち受け画面のもう一人の人物、富田誠の画像を見つける。

富田誠のプロフィールを見てみると、誕生日は12月04日。そこでパスコードを『1204』と入力してみるとあっさりロックが解除されてしまった。

ロックが解除されたスマホはもはや裸同然だった。写真や電話帳メールの履歴など。また、写真の位置情報サービスによって、どこでいつ撮られた写真なのかまでわかってしまう。

麻美の個人情報を入手した男はそれを使い、麻美の監視を始める。

そしてその男によって、異常な事件へと展開していく…。

恐怖のリアルサスペンスミステリー。

 

この小説は本当にリアルです。リアルだからこそ、そこら辺のホラー小説より怖いかもしれません。

某タレントのLINEが流出したとテレビで話題になりましたが、こういうところから流出するんだなって思いました。

そして、ハッカー怖えって思いました。(;'∀')

続編も出ているので、そちらも気になりますね。

映画にもなった本作ですが、ちょっと怖くて見ていません。(笑)

情報を発信できるツールが増えて、いろんな人と繋がることができる今、もう一度セキュリティ、個人情報についてしっかり考えてみてもいいかもしれませんね。

ぜひ読んでみてください。

それでは(^^)/~~